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[短期集中連載2]何一つ犠牲にせず、欲しいものだけをすべて

2012年12月26日

顧問先さまに限り、ご要望をいただけば、採用時の面接官を承っています。
不思議なことにお客様の業種・規模に係らず、時期的なトレンドが見えることが多いです。

・・・今年は異例でした・・・

今回は、多くの求職者の方にお会いしてお話した印象や内容を最大公約数で書いていきます。

もしかしたら、あっ、この人アタシのこと書いてる!と思われる方もいるかもしれませんが、
どうぞご安心ください、あなただけではなく、多くの方がそうだったのです。
そして、おそらくはその多くの方が今も求職中ではないかと推測しています。

あなたが今も求職中であるならば、その多くの人の中から
頭ひとつ抜け出るためのヒントにしていただければ、こんなに嬉しいことはありません。

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何一つ犠牲にせず、欲しいものだけをすべて
手に入れることができた人だなんてどこにいるっていうの?


とある歌詞の一部です。

面接しながら、あるいは入社されたのちごく短期間で退職される報告を受けながら、
この部分が頭の中をぐるぐる回ることがありました。

就職した・職場が変わったとき、今迄とまったく同じ生活ができる人はラッキーです。
始業時間が前より早い、終業時間が前より遅い、就業場所が前より遠い。
就業条件は会社によって様々です。

それは、求人票を見たときにわかっていたことですよね?
ここに就職したらどんな生活になるか、想像することは可能でしたよね?

あなたがその会社に対してどれだけの貢献をしてくださるのかわからない状態である面接時に、
あなただけの、定年迄の特別ルールを設定することはありません。

働きたいなら、何もかもを捨ててそこに没頭しなさいとは、決して言いません。

そうではなく、そもそもあなたは、
自分の生活での優先順位を明確にして応募されましたか? と聞きたい。

朝がどうしても起きられないなら、始業時刻の遅い会社しかあなたの勤められるところはないんです。
夕方から自分の趣味の時間を確実に確保したいなら、終業時刻が早い会社か、
残業がほとんどない会社を選ぶしかないんです。
日々の家庭の用事を優先したいなら、正社員ではなく、パートタイマーを選ぶしかないんです。

そうして就職して、手に入れられないものがあったとしても、
ご自分が優先したいものを絶対的に守れるのであれば、それを幸せと呼ばずして何と呼ぶのでしょう。

まずは、自分が本当に大事にしたいものをできるだけ数少なく認識して、
それが最低限満たされる求人を選んでください。

私は面接の際、労働条件を読み上げ、あなたがどのような生活を送ることになるのか
イメージできる質問を投げかけ、無理であるなら面接を終了してもよいことをお伝えしています。
無理だと思ったら、どうぞ面接の途中で応募の辞退を申し出てください。
 

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中途採用求人の場合、原則として即戦力となる人材を求めています。

とはいえ、会社が即戦力たる人材はいないと思って求人していることも多くあります。
(これは別の記事で詳しく書く予定です)

経験がないことに卑屈になる必要はありません。

ないものはしょうがないじゃないですか。
経験がないからあなたは零点ですか? 経験があるフリをしなければチャンスはないのですか?
もしあなたがそう思っているなら、それは僭越というもの。
あなたの評価は、あなたを雇用する会社がすることです。あなたが決めることではありません。


自分の業務遂行能力を正しく認識してください。

wordが使える状態とは、ひとつの文書を渡されたとき
文書のレイアウト・フォントの種類とサイズ・拡張書式を完全再現してデータ化できることを指します。
ベタ打ちができる程度では「使える」とは言いません。

excelが使える状態とは、
一定の関数をマスターし、データベースからデータの抽出ができ、
プレゼンや会社管理資料の基礎データが作れる状態のことを指します。
四則演算程度の作表や既存の表に数字を入力できる程度では「使える」とは言いません。

配送ができる状態とは、
商品に瑕疵がでないよう適切に積載し、配送地域の道が頭に入っており
配送先に不快無く商品を納入できる状態のことを指します。
ただ免許を持っている程度では「できる」とは言いません。



あなたが今すべきことは、経験やスキルがないことを隠したりごまかしたりすることではなく、
その会社から、あなたの成長への期待と投資をとりつけることです。

経験がないなら、スキルがないなら、
あなたはどのようにして、どのくらいの期間で、そのスキルを、経験を、修得する予定ですか? 
具体的な計画を提示していただかなければ、投資の検討すらできません。


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内定をとることがゴールではありません。
入社した後は、長い長い日常生活が始まるのです。
無理も嘘も続きません。ごまかせると思っているなら、大変不快です。

背筋を伸ばして、目線をあげて、自分のできること・これから必ず実行することを堂々と提示すること。
それでダメなら、原因は経験やスキルの有無ではなく、その会社との相性です。
 


 


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