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[改正派遣法3]許可基準要件としてのキャリア形成支援制度

2015年12月15日

さて、前回に引き続き、お題は改正派遣法に則した許可基準確認のお話。
軸としている書面はこちらです。


シート2ページ目、「派遣労働者のキャリア形成支援制度の事項」。
これこそが、今回の改正派遣法の目玉のひとつといえます。

もう少し簡単にまとめたものでは、こちらの資料がご覧いただきやすいかと。

 


1. の、「派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた
段階的かつ体系的な教育訓練の実施計画を定めていること」は、
原則としては特定労働者派遣事業のときのものと変わりません。

追記されている事項を申し上げると、
特定労働者派遣のときの派遣労働者は「無期雇用派遣労働者」になりますので、
この方たちのキャリア形成を念頭に置いた内容とするように指定されています。

特定労働者派遣での派遣労働者は、常勤の正社員を派遣することが原則的な形ですから
この点に関しては、御社の正社員に対するキャリア形成のご方針を書面化することと理解されてよいでしょう。

 

2. のキャリア・コンサルティングの相談窓口の設置。

これについてはまったくの新規の要件となります。気合いを入れて取り組みましょう。

会社が設置しなければならないものは、
キャリアコンサルティングができる人材と、話し合いができる密室的空間です。

人材面でいうならば、
キャリア・コンサルティングの窓口となる方はキャリアコンサルティングの知見を有していなければなりません。
相応の研修の受講を視野に入れてくださいませ。
一般社団法人 日本人材派遣協会 で、定期的にセミナーを開催しているようです。

空間面でいうならば、
独立した打合せ部屋やパーテーションで区切られプライバシーが保てる空間の設置が必要です。

なお、許可申請チェックシートの1ページ目に
「事業所はおおむね20㎡以上ある」かどうかのチェック項目がありますが、
これは面積だけでなく、キャリアコンサルティングに相応しいスペースの有無も確認項目となるようです。

なお、一般社団法人 日本人材派遣協会 では、派遣元責任者講習も行っています。
特定労働者派遣事業の届出の際受講された方も多いでしょう。
この派遣元責任者講習も、派遣事業更新の度に直近の受講実績が必要ですから、
協会の情報提供は注意してご覧になるとよいと思います。

さて、長くなりましたので、
情報提供の方法や、キャリアアップ措置に関する実施状況の資料作成の注意点について
次の記事でご紹介いたします。
 


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