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法人向け「節税保険」の取扱いの改正について

 今回は相続税とは直接関係ありませんが、法人が節税目的や将来の役員退職金準備等で活用してきた定期保険等の取扱いについて改正されることになりましたので、その改正内容を見ていきます。

① 「節税保険」の取扱い改正の背景

 これまでは定期保険等は「保険期間」を基準に(105ルール(図1参照))によって支払った保険料を全額経費にできるか、もしくは半額しか経費(残りの半額は資産に計上)にできないか決まっていました。



 しかし、この105ルールをかいくぐり全額経費になるうえに最高解約返戻率は80%を超えるように設計された保険商品等が多く販売されるようになりました。

 これが「節税保険」といわれる所以です。

 また、これまでも保険商品の多様化によって次々と節税商品が世にでてくるなか、長期平準保険・逓増定期保険・がん保険などについてはその取扱いをその都度個別通達で手当てしてきましたが、いたちごっこに業を煮やした課税当局はこれまでの「保険期間」をベースとした経費化割合の判定方法から「最高解約返戻率(ピーク時の解約返戻率)」をベースとした判定方法に切り替え個別通達を廃止することにしました。

では、次に実際の改正内容についてみていきましょう。


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