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確定拠出年金での利益確定について

相場は動くもの

相場は日々動くものですが、長期運用をしていると、
ある一定の周期で相場が大きく動くタイミングに遭遇します。

これを景気循環といい、短期波動では40ヶ月程度、中期波動では10年から20年、
長い波動になると50年程度の周期となるものもあります。
60歳を拠出リミットとする確定拠出年金制度では、中期波動を意識しての売買が適切です。

株価や為替レートは、この商品がこれから上がると思い購入する「買い方」と
もうこれ以上上がらないと思い売却する「売り方」との勢力争いによって決定されます。

相場が上がっているときは、市場の中で売り方よりも買い方が優勢であるということ。
つまり、市場の雰囲気として「今買わないで、いつ買うんだ!」という気運が高まっているということです。
さて、こういうとき、確定拠出年金に代表される長期投資家はどのように考えればよいのでしょう。

相場上昇時のセオリー

株式や外貨などの資産運用では、
安値で購入し高値で売却することによって、利益を確定することができます。

気をつけたいことは、相場が上がってきたタイミングでの購入では、
今回の高い相場期での利益確定は難しいかもしれないということ。

確定拠出年金では、毎月少額の掛金を投入していく仕組であることから
安値で「大量に」「一度に」購入するという投資スタイルを原則とすることができません。
ドルコスト平均法でコツコツと長期にわたり買い続けることが基本の購入スタイルです。

月額掛金で買い出すのであれば、利益確定のタイミングは今回ではなく、
10年か20年先にあるかもしれない「次の高値圏」で利益確定するための準備と考えることが適切なシナリオとなるかもしれません。

近年20年の天井値・底値を押さえつつ、相場が過去の天井値に近づいてきたら、
確定拠出年金加入者は買い方が優勢である市場の空気に流されることなく、「いつ売るか」という決断に集中しましょう。

加入者の資産の増減の分かれ目は、買い時の工夫ではなく売り時の時流にのることにあるのです。


「このくらいで充分」の相場感

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