短期間の利益確定の相場感(2)
日経225のインデックス投信・3年単位の利益率の相場は
某日経225のインデックス投信の、1999年1月から2016年12月の月末の基準価額をもとに、3年単位で期間を区切り、一期間内で売買を完了した場合の利益率を試算しました。
3年程度で売買するとして、相場の利益率を確認しようというわけです。
下図表をご覧ください。
上段「(高値3月/安値3月)-1=」が、当該期間のうち、もっとも安値であった基準価額の3月で購入し、もっとも高値の3月で売却した場合の利益率。
下段「(高値3月/全期間)-1=」が、当該期間の全期間にわたり毎月購入し、もっとも高値の3月で売却した場合の利益率です。
期間内における時期として、高値が前で安値が後という期間もありますので、いずれも参考値、売却の踏ん切りをつけるための目安としてご覧ください。また、いずれもドルコスト平均法での算出です。
今回は下段「(高値3月/全期間)-1=」にご注目いただきましょう。
一見数値にばらつきがあるように見えますが、青字の期間を除外した期間だけで見ると近似値をとっていただけるものと思います。青字の期間では「アベノミクス開始」「リーマンショック」「同時多発テロ」など相場に負荷がかかった特殊な事件が発生している期間です。
5年以上の期間をとるなら、こうした特殊な事件はどの期間にも入り込んできますが、より短期で相場感をとらえようとすると各期間の特殊事由の有無を考慮する必要があります。
単純平均・特殊年除外平均は以下のとおりです。
特殊年を除外し、かつ「(高値3月/全期間)-1=」の平均値をとると、18.81%。
3年程度の期間では、18%程度の利益がとれるなら売却の相場と見てよさそうです。
ちなみに同じ投資信託の基準価額をもとに5年間の期間で区切って同様に利益率を算出したところ、「(高値3月/全期間)-1=」の平均値は48.69%でした。
やはり短期間のトレンドでの利益確定では利益率は低くなることがわかります。
では、さらに短く、1年単位で売買した場合での利益率相場を探りましょう。
1年単位での利益率は